結婚10周年のリアル――榮倉奈々と賀来賢人、世界進出と起業の先に見出した「最強のパートナーシップ」
榮 倉 奈々 旦那という枠組みを軽々と飛び越え、いまやアジアのみならず世界のクリエイティブシーンから熱狂的な視線を浴びる俳優・賀来賢人。2016年の婚姻届提出からちょうど10年の節目を迎えた今、この2人が体現している関係性は、昭和的な「内助の功」でも平成的な「仮面セレブ」のそれとも決定的に違う。互いに看板を背負う表現者であり、同時に人生の拠点を共同経営する対等な同志。エンタメ界の旧態依然としたパワーバランスを、彼らはしなやかに脱ぎ捨ててみせた。
かつてはビッグカップル誕生としてワイドショーを賑わせたものだが、現在において世間が榮 倉 奈々 旦那という言葉で想起するイメージは、もはや単なる「人気女優の夫」ではない。独立、プロデュース業、アパレルブランドの立ち上げ――互いが未知の領域へと挑戦を仕掛ける背中を、誰よりも間近で支え合う姿。そこには、激動の時代をサバイブする現代の共働き世代が思わず息を呑むような、極めてリアルで新しい夫婦の肖像が刻まれている。
「Nのために」から10年目の節目へ:共演が生んだ唯一無二のパートナーシップ
原点を辿れば、2014年に放送された湊かなえ原作のドラマ『Nのために』(TBS系)に行き着く。過酷な運命に翻弄されながらも前を向く主人公・杉下希美と、彼女に無骨なまでの愛情と太陽のようなエネルギーを注ぎ続けた安藤望。作中では結ばれなかった2人が、現実の人生において強固な絆を結んだというストーリーは、放送から年月が経った今もファンの間で伝説のように語り継がれている。
しかし、彼らが手に入れたのは単なる「ドラマのような甘いロマンス」ではない。現場で培われた表現者としての敬意が、そのまま人生の土台へとスライドした。賀来はかつて、榮倉について「客観的な視点を持ち、感覚がブレない人」と語っている。役者として若くして頭角を現し、数多の荒波を潜り抜けてきた榮倉の冷静な観察眼は、後に賀来が大きな決断を下す際の道標となっていく。
独立と世界進出:賀来賢人がプロデューサーとして手にした新境地
賀来のキャリアが急激な地殻変動を起こしたのは、大手事務所からの独立だった。自らのアイデンティティを賭け、単なる「演じる側のプレイヤー」から「コンテンツをゼロから生み出すクリエイター」への脱皮。その野心が結実したのが、企画・プロデュース・主演を自ら手掛け、世界的ヒットを記録したNetflixシリーズ『忍びの家 House of Ninjas』だった。
デイブ・ボイル監督とともに共同会社「SIGNAL181」を設立し、ハリウッドの制作手法を取り入れながらオリジナルコンテンツを世界へ送り出す姿は、日本の役者業界におけるひとつのブレイクスルーとなった。だが、この大博打とも呼べる挑戦を家族の現場で支え、背中を押し続けたのが妻の存在だったことは想像に難くない。リスクを恐れず外の海へ飛び出せるのは、帰るべき港が揺るぎなく存在しているからだ。
起業家・榮倉奈々を支える「リスペクトの距離感」
賀来が世界を舞台に攻勢をかける一方、榮倉奈々もまた、自身の領域を劇的に拡張させている。アパレルブランド「new now.」の立ち上げと、その運営会社のCEO就任。単なるタレントのプロデュース企画ではなく、生地の選定から製造背景、サステナビリティの追求に至るまで、経営者として責任を背負い込む道を選んだ。
ここでも際立つのは、夫婦の間に流れる「干渉しすぎず、侮らない」絶妙な距離感だ。ブランドの発表時には賀来がモデルとしてヴィジュアルに登場し、妻が創り出す世界観に自らの身体を差し出す粋なサポートを見せた。お互いのビジネスや表現に口出しはしない。だが、求められた瞬間には最高の形でリソースを差し出す。このスマートな協業関係こそが、2人のパートナーシップの成熟を物語っている。
SNSに滲み出るリアルな生活感――理想の夫婦像が共感を呼ぶ理由
どれほどキャリアで華々しい実績を積み上げても、2人のパブリックイメージが冷徹なエリートに映らないのは、日常の見せ方が実に人間味に満ちているからだ。記念日だからと過剰に着飾った写真を連投することはない。むしろ、ふとした瞬間に投稿される賀来のユーモラスな投稿や、そこに添えられる榮倉の短いコメントに、2人だけの暗号めいた笑いが漂う。
子どものプライバシーを厳格に守り抜きながらも、家庭内で巻き起こるドタバタや育児の泥臭さを、少しの自虐と愛着を込めて語る。完璧なセレブ生活を切り売りするのではなく、「生活者としての実感」を手放さないそのスタンスが、同世代のファンに「この人たちも同じように毎日を必死に生きている」という強烈なシンパシーを抱かせるのだ。
子育ての完全分担:2児の親として貫く「チーム戦」の舞台裏
2人の子どもを育てる親として、彼らは家庭を「チーム」として機能させている。長期の地方ロケや海外渡航、過密なプロデュース業務。一方がアクセルを踏み込む時期には、もう一方が家庭の舵を取り、状況に応じてその役割を滑らかに交代していく。どちらか一方に育児や家事の負担が偏る構図を、彼らは徹底的に回避してきた。
「男が手伝う」という古い語り口を嫌い、家庭の共同プロジェクトとして日々のタスクをシェアする。そうした合理性とフェアな精神は、榮倉のインタビューや賀来の言葉の端々からも明確に感じ取れる。母親だから仕事を諦める必要もなければ、父親だから家庭を顧みなくていい理由もない。彼らの生活には、これからの時代を生きる家族のひとつの模範解答がある。
2026年、進化を止めない2人が目指すカルチャーの未来図
結婚から10年という歳月は、多くの夫婦にとって生活のルーティンが固定化し、情熱が日常の埃に埋もれがちな時間かもしれない。しかし、この2人に停滞という言葉は似合わない。むしろ年を追うごとに、互いの存在を触媒にして、それぞれが持つポテンシャルを開花させ続けているように見える。
日本と世界を横断しながらエンターテインメントの枠組みを壊し続ける賀来賢人と、自らの美学を社会へ届ける起業家として地歩を固める榮倉奈々。背中を預け合えるパートナーがいるからこそ、人はもっと大胆に、もっと自由に遠くまで走っていける。2026年の今、彼らが見せている背中は、結婚という制度が持ちうる最大の希望そのものだ。 (出典: 榮 倉 奈 旦那(Yahoo!ニュース))